話題のオンライン学習サイトcoursera(コーセラ)。コースの種類や費用、メリットやお得に使う方法、登録方法などをまとめて紹介します。
- スマホで世界中の最新講座を学べるオンライン学習サイト
- 海外の有名大学、グーグル・マイクロソフトなどの企業が最新のコースを提供
- コースを終えて修了証(認定証)を取得、履歴書・職務経歴書に記載してキャリアアップ
- 実際の学習画面。英語のコースは翻訳ツールを使いながら学習することで英語力もアップ。日本語字幕対応コースもあり。
- 料金プランは無料・有料・月額受け放題の3種類。利用しない時はこまめに解約を
- コースは6種類。学習に使える時間・費用に合わせて選ぼう
スマホで世界中の最新講座を学べるオンライン学習サイト
coursera(コーセラ)は世界に1億人以上のユーザーがいるオンライン学習サイトです。2012年にスタンフォード大学の教授が設立し、今では世界中のトップクラスの大学や企業が13,000以上のコースを提供しています。その内容はビジネスやIT、会計から芸術や環境問題、栄養学、歴史や芸術と様々で、数時間で修了できる無料の単体コースから、数年かけて卒業を目指す大学院コースまで様々です。参加する大学や企業は現在も増え続けており、日本でも東京大学が日本文化やゲーム理論などのコースの提供を開始しています。
courseraのメリット
- 世界中から大学と企業が参加し13,000以上のコースを提供(日本語対応5,000以上)
- 学習はアプリでどこからでもOK
- 海外の名門大学の修士号・学士号などの学位が完全オンラインで取得可能
- 時間がない人向けに準修士、準学士などの短期コース、科目履修コースも充実
- 数時間のショートコースから数週間の修了証コース、数年かけて取得する学位まで豊富な選択肢
- 学位以外の修了証コースも履歴書や職務経歴書に記載OK。転職活動のアピールに◎
- 費用は激安でショートコースは数千円、学位でも通学の半額以下。無料聴講も可能
学習はアプリを使ったビデオ視聴やライブカンファレンスが中心で、ネット環境さえあればパソコンやスマホでどこにいても学習できます。コースは英語のものが多いですが、講義の字幕やテキストが配布されているのでDeepLなどの翻訳サイトで日本語に翻訳して学習することができます。また、最近では日本語に対応したコースも増えてきました。
海外の有名大学、グーグル・マイクロソフトなどの企業が最新のコースを提供
courseraではスタンフォード大学やイェール大学、ミシガン大学といった世界の大学ランキングで常に上位の有名校や、Google、Microsoft、Amazon、MetaといったITの先端企業が様々なコースを提供しています。その分野はコンピューターサイエンスなどのIT分野から語学・心理学、公衆衛生やSDGsといった社会・環境分野など幅広く、自分の興味のある分野のコースが見つかると思います。さらに、グーグルクラウドやマイクロソフト・データアナリストなど実務で即役立つコースもあり、修了することでベンダー資格(企業が認定する資格)を取得することもできます。
また、日本語だと情報が少ないAI・データサイエンスなどの技術情報、グローバルでのビジネス動向やSNSマーケティングの手法など、最新のコースが日々、追加されていきますので、まだ日本国内には出回っていない最先端の知識も学ぶ事ができます。
courseraで学べるコースの例
スタンフォード大学 | 統計学の基礎 |
イェール大学 | ファイナンシャルマーケット |
イリノイ大学 | MBA |
インペリアルカレッジロンドン | 公衆衛生修士 |
カリフォルニア大学バークレー校 | エンジニアリング修士 |
ペンシルバニア大学 | コンピューター&IT修士 |
HECパリ大学 | イノベーション&起業修士 |
プロジェクトマネジメント | |
Amazon | クラウドソリューションアーキテクト |
Microsoft | サイバーセキュリティアナリスト |
DeepLearning.AI | ニューラルネットワークと機械学習 |
Meta | ソーシャルメディアマーケティング |
コースを終えて修了証(認定証)を取得、履歴書・職務経歴書に記載してキャリアアップ
コースの学習を最後まで終えると、名前入りのデジタル修了証(認定証)が発行されます。学位ではなく短時間で終えられる修了証コースでもちゃんと発行されますので、履歴書や職務経歴書・レジュメに記載して就職・転職活動でのアピールになります。ビジネス向けSNSのLinkedinでは自分のプロフィールに資格としても登録することもできます。
私も実際にcourseraでいくつかのコースを終え、履歴書や職務経歴書に記載したところ、転職活動時の書類選考の通過率がアップしました。また、面接の際に企業の方から質問を受けて話題になることも多く、選考のプラスになります。修了証はそのコースを最後まで終えた証拠になりますし、他にも例えば、やりたい仕事の実務経験がない時にcourseraで修了証を取得してやる気を示す材料にしたり、職歴に空白期間ができた時に履修することで空白の理由に説得力を持たせることもできます。
修了証の右下にはオンライン証明サイトへのリンクがあり、クリックするとその修了証が本物であることを証明できます。修了証は印刷して飾ったりしてモチベーションに繋げることもできます。
※コースによって「修了証」の表記が「認定証」となっていることがありますが、どちらも同じです。
修了証は印刷して額に入れると雰囲気がでてモチベーションになります。額はAmazonで1000円くらいから色々な種類が販売されています。あとはコンビニなどで写真プリントすると光沢で手のひらサイズの修了証に仕上がってカワイイです。
courseraの修了証について、キャリア採用を行う企業側からみた評価はこちらも参考にしてください。
実際の学習画面。英語のコースは翻訳ツールを使いながら学習することで英語力もアップ。日本語字幕対応コースもあり。
courseraでの学習の雰囲気を紹介します。ほとんどのコースは日本語字幕に対応しており、英語に苦手意識があっても問題なく学習できます。動画の字幕やテスト問題は英語・日本語を切り替えて表示できるので、あえて英語表示に切り替えて、英語の学習を兼ねることもできます。
コースによりますが、日本語字幕はAIで自動翻訳されているケースが多いため、内容に違和感を感じることもあります。英語力を伸ばしたい時は、英語のテキストを翻訳ツール(DeepLやChatGPT)で日本語に翻訳しながら学習するのがお勧めです。
リモート留学ナビでは、この「英語でのコース受講」を特にオススメしたいです。理由はそのコースで扱うテーマに加え、英語の学習も兼ねることができて一石二鳥だからです。courseraでの講義は映画やドラマに出てくる日常会話と違い、その分野の実践的な英語表現ばかり出てきますので、TOEICやTOEFL・IELTSとも違う、自分の興味のある分野を知る活きた英語学習になります。物事の概念やしくみを説明したり、その分野の事象を順序立てて解説したり、自分の表現したいことを伝えるための英語が身につきます。
料金プランは無料・有料・月額受け放題の3種類。利用しない時はこまめに解約を
courseraの料金プランについて解説します。コースによって3種類に分かれています。
無料プラン | コースを無料で聴講できる(課題やテストを除いて最後まで学習可能)。 コースを終えた後に修了証が欲しい場合は課金が必要(数千円)。 ※聴講できないコースもあり |
有料プラン | 1万円〜数十万円。完了まで数ヶ月かかる大規模なコースに多い。大学・大学院の学位コースになると数百万円のものも。修了証は無料。 |
受け放題(Coursera Plus) | 7日のお試し期間は無料。その後は約8千円/月でほとんどのコースが受講し放題。年払いだと約6万円。修了証は無料。 |
まずは無料のコースに登録してみて、よさそうなら受け放題コースを1ヶ月だけ契約してみるとか、少しづつ試すのがオススメ。良いコースが見つかれば継続しても良いし、なければ解約すれば無駄なお金はかかりません。
あと、プライベートや仕事が忙しい時期は一旦解約して、時間ができたらもう一度契約して1ヶ月集中してがんばるとか、こまめに課金するとお財布に優しいです。途中解約しても、アカウントを削除しない限り取得した修了証(認定証)や、学習記録が消えることはないので安心です。
コースは6種類。学習に使える時間・費用に合わせて選ぼう
courseraのコースはボリュームによって6種類。学習の目的や捻出できる時間・費用に合わせて選びましょう。もしくは、興味のある分野を学べるならコースの種類にはこだわらない、そんな選び方もカッコいいですね。
コースの種類 | 名称 | ボリューム | 費用目安 |
単体コース | Course | 10時間〜 | 無料〜 |
ショートコース | Guided Project | 1-3時間 | 1,000円〜 |
実務認定資格 | Professional Certificate | 1-6ヶ月 | 1万円〜 |
専門分野修了証 | Specialization | 1-6ヶ月 | 1万円〜 |
専門分野準学士 | Mastertrack | 4-12ヶ月 | 20万円〜 |
大学[学士]/大学院[修士] | Degree | 1-3年 | 100万円〜 |
単体コース:大学の1科目を学ぶ
数時間から3ヶ月程で1つの科目を学ぶコースです。期間は自分の学習ペース次第のため、3ヶ月のコースでも1-2週間で集中して終えることもできます。
ショートコース:数時間に凝縮してポイントを学ぶ
単体コースよりもさらに短く、1-3時間でPCソフトの実践的な使い方を学ぶなど、セミナーのようなコースです。
実務認定資格:実務で役立つ実践的なスキルを学ぶ
主にIT関連企業が中心となって提供しているタイプのコースで、特定のソフトウェア開発やサービスの実務を学ぶコースです。
専門分野修了証:単体コースを組み合わせ、その分野を深く学ぶコース
特定分野の単体コースがセットになった修了証コース。対象の単体コースを1つづ学習し、すべて修了すると専門分野修了証を獲得できるようになっています。
専門分野準学士:専門分野修了証が数個セットになった短大相当のコース
4年制大学の授業の1-2年分を学ぶ、日本の短大に相当するコース。専門分野修了証を組み合わせて構成されています。
大学[学士]/大学院[修士]:通学の大学/大学院と同様に学位を取得できるコース
大学卒、または大学院卒の学位を取得できるコース。大学院はどの大学も前期課程(修士:Master)までとなっており、後期課程(博士:Doctor)の取得には通学が必要になるケースが多いです。
courseraの登録方法
courseraはPC・スマホのブラウザから1分で登録できます。登録に必要な情報は名前(ニックネームでもOK)・メールアドレス・パスワードだけなので、すぐにログインしてコースを探せます。
まずはcourseraのサイトにアクセス(スマホでもPCでもOK)。
画面の「参加は無料」ボタンを押す。ボタンがなければ左上の三本線メニューをタッチして、出てきたメニューの下にある「参加は無料」ボタンをタッチ。
姓/名・メールアドレス・パスワード欄を入力して登録。姓名は日本語でOK(漢字・ローマ字どちらでもOK)。Google, Facebook, AppleのIDを持っている方はそちらを使った登録もできます。
登録するとログインが完了し、メニューにアクセスできるようになります。どんなコースがあるか探してみましょ。
スマホアプリ(iPhone/Android)も用意されています。アプリを入れてメアド・パスワードでログインするとスマホ・タブレットで快適に学習できます。
自分に合うコースの探しかた
ログインしたら「検索」から条件を指定してコースを探せます。学位か修了証(認定証)か、人気順や新着順でコースを絞り込むことができます。
オススメはPC・スマホ共に検索トップページでの検索です。分野・学位や修了証などコースの種類、対応言語、期間、レベルをまとめて指定して絞り込みできます。
このサイトのオンラインコース検索にも、私のイチオシのコースを掲載しているので、よかったら参考にして下さい。
学習開始から修了証を取得するまで
コースに申し込んだら学習を開始しましょう。1つ1つのユニットは動画で10分など細かく分かれているので隙間時間に勉強できます。自分のペースで少しづつ進めましょう。寝る前の隙間時間でも、朝少し早く起きて学習すのも良いでしょう。通勤・通学電車などの移動中や、待ち合わせ前のちょっとした時間など、どこにいてもスマホで学習できます。
日常のちょっとした隙間時間での学習がオススメです。一日が終わって疲れている時に、さぁ学習のために準備を整えて机に座って、とするのは大変。通勤時間の10分、お風呂に入る前の10分、トイレで10分、寝る前の10分など、ライフスタイルに合わせて少しづつ学習しましょう。もちろん、まとまった時間を作って机に向かうのも良いですね。
ダッシュボードで進捗管理
ダッシュボードで全体の進捗が確認できます。ネットの繋がらない場所でも学習できるよう、動画などの教材を事前にダウンロードしておくこともできます。
実際の学習は電子テキストや動画で行います。1つのユニットは数分から10分程度で終わるように小分けにされているので隙間時間で学習が可能です。また、終了したユニットにはチェックマークが付くので、どこまで学習したか一目で分かります。
テストの結果は「成績」ページで確認
ユニットの途中には小テストがあり、学習した内容をこまめにチェックできるようになっています。100点をとる必要はなく、コースによりますが70点以上で合格になるケースが多いです。
テストは何度でも受けることができ、何度受けても成績には影響しないので、自分の理解を確認するために気軽に受けてみましょう。
分からないことは掲示板(フォーラム)で質問
学習していて分からないことがあればフォーラム(掲示板)で質問する事ができます。同じコースを学習している世界中の生徒が活発に議論をしており、初歩的なことでも何でも気軽に話せる雰囲気なので、困ったら書き込んでみましょう(画面は英語のコースの例)。
修了証(認定証)は「プロフィール」ページで確認
すべての学習を終えて完了したコースは成果としてプロフィールに表示されます。修了証のPDFファイルはブラウザでログインして「成果」ページからダウンロードできます。
優秀な成績(最終テストで90点以上を獲得するなど、コースにより条件は違う)で修了すると、修了証に黄色の「WITH HONORS」が表示されます。
解約方法(Coursera Plus)
有料プランの解約方法はこちらをご覧ください。いつでも簡単に解約できます。
履歴書・職務経歴書の書き方と注意点
コースを終えて修了証(認定証)が発行されたら、履歴書や職務経歴書に記載しましょう。就職活動・転職活動の際のアピールになります。
大学・大学院のコースで学位を取得した場合は日本の大学と同様、正式な学歴になるので学歴欄に記載すればOKです。具体的には4年制大学の学士(Bachelor’s)、大学院の修士(Master’s)・博士(Doctor’s)や準学士(Foundation Degree, MicroBachelors)、準修士(Postgraduate Dip, MicroMasters)などは学歴欄に記載しましょう。学位の種類はこちらも参考にしてください。
ここでは、それ以外の修了証(認定証)や専門分野修了証を取得した場合の記載方法を解説します。これらは正式な学歴ではないため、学歴欄ではなく資格・免許欄に記載します。
履歴書の記載例
年 | 月 | 資格・免許 |
2023 | 3 | バージニア大学「 Design Thinking for Innovation 」オンラインコース修了 |
2024 | 5 | イェール大学「 Financial Markets 」オンラインコース修了 |
職務経歴書の記載例
[語学・資格] |
バージニア大学「 Design Thinking for Innovation 」オンラインコース (2023年) |
イェール大学「 Financial Markets 」オンラインコース (2024年) |
修了証(認定証)を履歴書・職務経歴書に記載する場合の注意点
他の資格や免許と同様ですが、たくさん記載しすぎると企業の採用担当者に資格マニアだと勘違いされ、マイナス評価される可能性があります。記載する場合は3-4つ程度に留めましょう。手間はかかりますが、できれば応募する企業に合わせて履歴書・職務経歴書に記載する修了証を変えるのも良いです。
また、自分の年齢・年収や応募するポジションに合わない修了証はマイナス評価になる場合があるため、応募する職位に合ったレベル感のものを記載しましょう。例えば、20代の若手が「英語基礎コース修了」を書くのはプラスになりますが、40代の管理職が書くのはマイナス評価になる可能性があります。
履歴書・職務経歴書はこれまでの業務経験を優先して記載した方が良いため、記載するスペースがなければ修了証はどちらか一方への記載でもかまいません。
オススメの大学・大学院コース(英語)
大学の学士コース、大学院の修士コースも完全オンラインで提供されています。通学よりも学費が安いことに加え、現地での生活費や留学保険なども不要なのでトータルの費用は激安です。また、日本での生活環境そのままで学習できるので、現在の仕事や家事・育児・介護、趣味や交友関係などを保ちながら学び・卒業することができます。中には短期間で修了できるコースもあります。
もちろん、現地での対面でしか得られない経験もありますので、その場合は旅行ベースで現地に行って教授やティーチングアシスタントに会ったり、ライブ授業や図書館で学習することも可能です。
大学・大学院のコースはたくさんあるので、自分に合うものをじっくり探しましょう。必要になる英語のレベルはコースにより異なるので、目標のコースに合わせて英語対策もしていく必要があります。まずは、オンラインでの学習スタイルが自分に合っているか確認するため、試しに単体コースを受講して修了証を取得してみることをオススメします。
初心者向けのオススメコース(日本語対応)
はじめてオンライン学習する際にオススメのコースをピックアップしました。日本語字幕に対応です。英語音声・テキストもあるので英語の学習を兼ねることもできます。
まずはコースを1つ受講してみてオンライン学習の雰囲気をつかみましょう。最後まで学習すると修了証がもらえます。courseraをうまく活用してキャリアアップ。